楽天証券でデイトレードを始めようとすると、「いちにち信用」という取引方法を目にすることがあると思います。
いちにち信用は、楽天証券が提供しているデイトレード向けの信用取引サービスです。
通常の信用取引と比べて取引コストを抑えやすい一方、当日中に返済する必要があるなど、知っておきたいルールもあります。
「いちにち信用って何?」
「通常の信用取引とは何が違うの?」
「手数料や金利は本当に無料なの?」
「初心者でも使えるの?」
この記事では、このような疑問を持つ方に向けて、楽天証券のいちにち信用の仕組みや費用、利用方法、注意点をわかりやすく解説します。
これから楽天証券でデイトレードを始めたい方は、ぜひ参考にしてください。
1. 楽天証券の「いちにち信用」とは?
いちにち信用とは、楽天証券が提供する、当日中の返済を前提とした一般信用取引です。
通常の信用取引と同じように、証券会社に預けた保証金をもとに株式を売買しますが、返済期限が当日中に設定されている点が大きな特徴です。
いちにち信用では、次の2つの取引ができます。
- 信用買い: 株価が上がると予想して株式を買う
- 信用売り: 株価が下がると予想して株式を売る
例えば、株価1,000円の株を1,000株買い、1,020円になったところで売却できれば、売買差益は2万円です。
反対に、株価1,000円の株を空売りし、980円になったところで買い戻せれば、売買差益は2万円になります。
このように、株価の上昇・下落の両方を取引の機会にできることが特徴です。
ただし、実際には株価が予想と反対に動くこともあり、損失が発生する可能性もあります。
また、いちにち信用は、当日中に取引を完結させることを前提としているため、長期間株式を保有したい場合には適していません。
2. いちにち信用の手数料・金利・貸株料
いちにち信用の大きなメリットは、取引コストを抑えやすいことです。
楽天証券の公式案内では、通常のネット取引の場合、いちにち信用の売買手数料は0円、買方金利と貸株料は年率0%とされています。
主な費用をまとめると、次のとおりです。
| 項目 | いちにち信用の条件 |
|---|---|
| 売買手数料 | 0円 |
| 買方金利 | 年率0% |
| 貸株料 | 年率0% |
| 特別空売り料 | 対象銘柄では発生 |
| その他の諸経費 | 条件により発生する場合あり |
※通常のネット取引を前提とした内容です。IFA取扱口座など、一部の口座では条件が異なります。
売買手数料は0円
いちにち信用では、通常のネット取引の場合、売買手数料が0円です。
売買を繰り返すデイトレードでは、手数料を抑えられることがメリットになります。
例えば、1日に何度も売買する場合、手数料がかかる取引と比べてコストを抑えられる可能性があります。
ただし、手数料が無料でも、取引で損失が発生しないわけではありません。
買方金利・貸株料は年率0%
通常、信用買いでは証券会社から資金を借りるための金利が、信用売りでは株式を借りるための貸株料が発生する場合があります。
楽天証券のいちにち信用では、買方金利と貸株料が年率0%とされています。
ただし、次に説明する特別空売り料など、別の費用が発生する場合があります。
特別空売り料には注意
いちにち信用では、楽天証券が「特別空売り銘柄」として指定している銘柄を空売りできる場合があります。
通常の信用取引では売建できない銘柄も対象になることがありますが、すべての銘柄を空売りできるわけではありません。
また、特別空売り銘柄では、通常の貸株料とは別に、特別空売り料が発生します。
特別空売り料は銘柄ごとに設定され、日々変動します。
そのため、空売りをする前には、対象銘柄かどうかだけでなく、特別空売り料も確認しておきましょう。
最新の条件は、楽天証券公式サイト「いちにち信用」で確認できます。
3. 通常の信用取引といちにち信用の違い
楽天証券では、いちにち信用以外にも信用取引を利用できます。
主な違いは、返済期限や取引コストです。
| 比較項目 | いちにち信用 | 制度信用取引 |
|---|---|---|
| 主な用途 | デイトレード | デイトレード・数日以上の取引など |
| 返済期限 | 当日中 | 原則6か月以内 |
| 売買手数料 | 0円 | 手数料コースなどによる |
| 買方金利 | 年率0% | 通常年率2.80% |
| 貸株料 | 年率0% | 通常年率1.10% |
| 特別空売り料 | 対象銘柄では発生 | 制度信用とは別の仕組み |
※金利・貸株料は楽天証券の公式案内に基づく通常の料率です。実際の適用条件や費用は変更される場合があります。
いちにち信用は、当日中に返済することを前提としているため、デイトレードに向いています。
一方、数日以上保有する可能性がある場合は、返済期限や費用を確認したうえで、ほかの信用取引を検討する必要があります。
大切なのは、取引を始める前に、どの信用取引を利用するのかを確認することです。
同じ信用取引でも、選択した取引の種類によってルールや費用が異なります。
4. いちにち信用の注意点は「当日中の返済」
いちにち信用を利用するうえで、特に注意したいのが返済期限です。
いちにち信用では、建玉を当日中に返済する必要があります。
建玉とは、信用取引で新たに買った株式や売った株式のうち、まだ決済していないものです。
例えば、午前9時に株を信用買いした場合、その株を売却して返済し、取引を終了させる必要があります。
当日中に返済できなかった場合
楽天証券の公式案内では、当日中に返済されなかった建玉は、原則として翌営業日に強制決済されます。
また、通常のネット取引では、強制決済の手数料として2,200円(税込)がかかります。
強制決済では、自分が希望するタイミングや価格で決済できるとは限りません。
相場の状況によっては、想定外の損失が発生する可能性もあります。
「明日まで持っていれば株価が戻るかもしれない」と考えても、いちにち信用ではそのまま翌日まで保有することはできません。
そのため、取引終了前には未返済の建玉が残っていないか確認する習慣をつけましょう。
なお、いちにち信用の建玉を通常の信用取引のように扱えると思い込まず、返済期限や決済方法を事前に確認しておくことが大切です。
5. いちにち信用はどんな人に向いている?
いちにち信用は、主にデイトレードを行う人に向いている取引方法です。
具体的には、次のような方が利用を検討できます。
デイトレードを中心に取引したい人
株式を買った当日、または空売りした当日に決済するスタイルであれば、いちにち信用の仕組みに合っています。
取引コストを抑えたい人
通常のネット取引では、売買手数料が0円で、買方金利・貸株料も年率0%です。
そのため、条件が合えば取引コストを抑えやすくなります。
ただし、特別空売り料などの費用には注意が必要です。
空売りも活用したい人
いちにち信用では、買いだけでなく売りから取引を始めることもできます。
株価が下がると予想したときにも取引の機会がありますが、空売りには株価上昇による損失リスクがあります。
一方、数日から数週間にわたって株式を保有したい人や、日中に返済状況を確認できない人には、使いにくい場合があります。
自分の取引スタイルに合っているかどうかを考えて選びましょう。
6. 楽天証券でいちにち信用を始めるには?
いちにち信用を利用するには、楽天証券の信用取引口座が必要です。
基本的な流れは次のとおりです。
STEP 1:信用取引口座を開設する
楽天証券の公式サイトから、信用取引口座の開設条件や申込方法を確認します。
口座開設には審査があり、申し込めば必ず開設できるわけではありません。
公式サイトはこちらです。
STEP 2:いちにち信用の対象銘柄を確認する
いちにち信用では、楽天証券が定める銘柄が取引対象になります。
特に空売りをする場合は、売建可能な銘柄かどうか、特別空売り料が発生するかどうかを確認しましょう。
取引できる銘柄や売建の在庫状況は変わる場合があります。
STEP 3:注文時に取引の種類を確認する
注文画面では、利用する信用取引の種類を確認してから注文します。
通常の信用取引といちにち信用を間違えると、想定していた返済期限や費用と異なる可能性があります。
注文を確定する前に、信用区分、売買の別、株数、注文価格などを確認しましょう。
STEP 4:取引後は必ず返済状況を確認する
いちにち信用では、当日中の返済が必要です。
買建の場合は売返済、売建の場合は買返済を行い、建玉が残っていないか確認します。
注文を出しただけでは返済が完了していない場合もあるため、約定状況まで確認することが大切です。
7. 初心者がいちにち信用を使うときのポイント
いちにち信用は取引コストを抑えやすいサービスですが、使い方によっては損失が大きくなることもあります。
初心者の方は、次の点を意識してみましょう。
取引金額を大きくしすぎない
信用取引では、保証金より大きな金額を取引できます。
しかし、取引金額を増やすほど、株価が予想と反対に動いた場合の損失も大きくなります。
最初から取引可能額いっぱいまで使うのではなく、損失を受け入れられる範囲に抑えることが大切です。
損切りのルールを決める
株価が予想と反対に動いた場合、どこで損切りするのかを事前に決めておきましょう。
損失を取り戻そうとして取引を繰り返すと、さらに損失が大きくなる可能性があります。
利益だけでなく実際の損益を確認する
取引結果を振り返るときは、売買差益だけでなく、発生した費用も含めて確認しましょう。
また、手数料が0円であっても、売買価格の差や株価変動による損益は発生します。
取引終了前に建玉を確認する
いちにち信用では、当日中の返済が必要です。
取引を終える前に、未返済の建玉が残っていないか確認する習慣をつけましょう。
8. まとめ:いちにち信用はデイトレード向けのサービス
楽天証券のいちにち信用は、当日中の返済を前提とした一般信用取引です。
主な特徴をまとめると、次のとおりです。
- 信用買いと信用売りの両方ができる
- 通常のネット取引では売買手数料が0円
- 買方金利・貸株料は年率0%
- 特別空売り銘柄では別途費用が発生する
- 当日中に返済できない場合は、原則として翌営業日に強制決済される
- 強制決済には通常2,200円(税込)の手数料がかかる
いちにち信用は、デイトレードを行う方にとって、取引コストを抑えやすい選択肢の一つです。
ただし、手数料が安いことと、取引で利益を出せることは別の話です。
信用取引では、株価の変動によって損失が発生する可能性があります。
仕組みや費用、返済期限を理解したうえで、自分の取引スタイルに合っているかを判断しましょう。
詳しい取引条件は、楽天証券の公式サイトで確認できます。
※本記事は、楽天証券のいちにち信用に関する基本情報を解説したものです。取引条件や費用は変更される場合があるため、実際に利用する際は最新の公式情報をご確認ください。特定の銘柄や取引を推奨するものではありません。
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